大型のクロマグロのリリース方法を教えて!

【大型のクロマグロのリリースの仕方】

【質問】
「クロマグロは世界的に絶滅危惧種に指定されるような動きだということはわかっていますが、釣れた場合にはリリースできれば資源にダメージを与えることも回避できますよね。そのために大型のクロマグロのリリースの仕方はどのようにやるのか教えてください」という質問がございました。そこで、国内外のクロマグロの釣りに詳しい茂木陽一さんにリリースの仕方をお伺いしました。

【回答】
茂木陽一(JGFA所属クラブ:グルーパーボーイズ会長)
写真提供とも

カナダでは400キロオーバーのクロマグロもリリースしています。90分以内にリリースすれば生存率96パーセントだそうです。
船には上げません。船べりでリーダーをカットしてリリースします。そのとき尾びれを振られると抑えきれなくなるので、それ用の引っかけ器具を使って尾びれの動きを抑えます。写真は素早く撮ります。動きを止めている時間が長引くと生存率が下がるそうです。フックは付けたままです。1か月もすればフックは無くなっているそうです(錆びる、腐食、外れるなど)。
事務局注:JGFAで行なっているカジキのタグ&リリースでも外せるフックは外し、外れにくいときはリーダーをカットする方法が採用されています。

カナダでもアメリカでもシングルフックを使ってます。そしてバーブレスです。カナダでは監視艇がときどきフックをチェックに来ます。ファイティングタイム90分未満を推奨しています。2年前は60分未満と言うレギュレーションでしたが、それは昨年から無くなりました。あまりに短時間でキャッチするのは危険だからです。
アメリカのノースカロライナは3年前までは船べりリリースでしたが、2年前から船に上げたあとにリリースしてもOKとなりました。おそらく資源が増えているからだと思います。毎年、科学調査委員会が調査してレギュレーションを決めてます。 

★フックがさびて外れることの研究成果は、こちらをご覧ください
糸切りリリース後のイワナの運命は?

糸切りリリース後のイワナの運命は? (1.3MB)

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尾鰭の動きを止めるための用具を使用します。

リーダーをカットしてすばやくリリースします。