1/15「服部名人杯沖釣りサーキット2012・第1戦「アマダイ大会」結果レポート

「沖釣りもIGFAルールで」という服部善郎名人(JGFA名誉会員)の呼びかけで始まったJGFAの沖釣りサーキット。今年も4戦を予定。そして、この15日に第1戦のアマダイ大会が神奈川県相模湾で開催されました。   (写真提供:林 悠二/スポニチ 伊達志織/マーメイドAC)
★ルアーやフライやトローリングだけがIGFAルールで認められるわけではなく、餌釣りだって、IGFAルールで認められることをアピールしようというのがこのイベントの趣旨。
★同時に、将来の資源を大事にしようという「バッグリミット」を啓蒙するためのイベントでもあります。
★バッグリミットとは…魚を減らさないために、持ち帰る魚の尾数やサイズを制限すること。たくさん釣れるような場合には、バッグリミット分以内を持ち帰り、他はリリースするというシステム。昔、魚を持ち帰る際に袋(バッグ)を用いたことから、バッグリミットと呼ばれるようになりました。
★リーグ戦といっても親睦が第一。「楽しく和やかに」が合い言葉です。

●主催:NPO法人 ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)
●日程:2012年1月15日(日) 出船7:00  沖上がり14:00
●船宿:神奈川県平塚「庄三郎丸」 TEL 0463(21)1012
●参加:26人(うち、取材1人含む)
●参加費:一般11,000円、女性7000円
 (船&餌代・懇親パーティー代、鉄オモリ代、稚魚放流寄付金1000円込み)
●審査対象:アマダイ (20cm以上)3尾以内の総重量
●ルール:
  * IGFAルールに準ずる。(仕掛けはテンビン2本バリ)
* バッグリミット:アマダイ全長20cm以上、7尾までとする。他魚を含め10尾まで。(あとの魚は可能な限りリリース)。
* 道糸:PE1号に統一。仕掛けはテンビン2本バリ
* オモリ:鉄オモリ40号を支給し、統一。
●サーキット・ポイント:1位10点、2位9点、3位8点、4位7点、……1位1点、他に参加点1点が加算されます。(服部名人杯には会員外でも参加できますが、サーキット・ポイントはJGFA会員のみに与えられます)
●電動リールやクッションゴムもIGFAルールでは魚に対してフェアではないということから使用を禁じていますが、この重さ(鉄オモリ40号)なら100mの巻き上げも苦になりません。
●IGFAルールでは、ロッドキーパーにかけたままの、俗に言うウインチファイトは釣り人が魚より楽をしてはいけないということで禁止。船端に竿をかけてのファイトも当然だめですが、これもオモリが軽くなることでクリアすることができるわけです。これからはもっと軽いオモリで楽しく、鉄オモリを使うなど環境に配慮した釣りスタイルを考えていきましょう。
【当日の概況】 JGFA沖釣りサーキット「服部名人杯」第1戦が15日、平塚・庄三郎丸でアマダイを対象に開催されました。あいにく食いは渋ったものの、50cm㌢超級が2尾出て大物のメッカを実証。しかし、共に待望の世界記録には届かなかった。
「沖釣りもIGFAルールで」という服部善郎名人の発案で始まった沖釣りサーキット。昨年8月、この世を去られた名人をしのび「服部名人杯」を継続しての開催。26人が2隻に分乗し、平塚沖で亡き服部名人のご冥福をお祈りして黙とう、全員が手にした白菊を献花していよいよ追悼大会がスタート。
「水深106mです」昨年の同大会で1.75kgの世界タイ記録を排出した12号船・府川勝船長は、一発大物に照準を定めていきなり深場でゴーサイン。その20分後、早くも特大が海面に顔を出した。「ギュンと竿が引き込まれて、びっくり」。船中第1号は左舷正舷寄りの大宮正巳さん(43=愛甲郡、会社員)で、実寸49㌢のデカアマ。そして30分後には、隣で竿を出す仲間の清水聡さん(同=厚木市、同)が40㌢弱をゲットし出足は順調。次は誰の竿に…。ズド〜ン!と襲うその当たりを待った。しかし、潮が効かず、トラギス、アカボラなど外道は顔を出すが本命は今ひとつ。名手・村越正海さん(53)や、この日新会員となった永井裕策スポニチAPC(68)も誘いに余念がない。「これは重い!」スピニングタックルで狙う村越さんが取り込んだのは良型オニカサゴだ。永井さんが手にしたのはアマダイの中型。数が伸びず全員が苦戦を強いられる中、右舷正舷でこの日最大が浮上。52cmの超大物を釣ったのは久保田英さん(47=大田区、医師)で、あまりの大きさに驚きを隠せない表情ながら「ケミホタルを付けて餌を目立たせました」と勝因を披歴しました。12号船は本命が計12尾、一方の22号船(望月幸雄船長)では最大が50㌢止まりながら数が伸びて計20匹。2匹釣り上げた岡田順三名誉会長(69=港区)が初優勝に輝きました。
●下船後は懇親パーティー。庄三郎丸の待合室を貸し切っての和やかな時間を楽しみました。参加者から集めた稚魚放流寄付金が、岡田順三名誉会長から神奈川県栽培漁業協会の理事長でもある庄三郎丸の後藤勇船主に手渡され解散となりました。
◆大会成績(審査はアマダイ20cm以上3尾以内の総重量、単位g)

 ①岡田 順三 (マーメイドAC)
1700=2尾=22号
 ②久保田 英 (個人会員)
1550=1尾=12号
  ③大宮 正巳 (神奈川県愛甲郡)
1520=2尾=12号
 ④福永 雄海 (横浜ビルフィッシュC)
1340=3尾=22号
 ⑤兵藤  実 (横浜ビルフィッシュC)
1260=2尾=22号
     ⑥浅野 和也 (OSフィッシングT)
1200=3尾=22号
 ⑦岡田  徹 (個人会員)
810=1尾=22号
 ⑧清水  聡 (神奈川県厚木市)
600=1尾=12号
 ⑨片岡 大治 (個人会員)
590=2尾=22号
 ⑩伊藤  学 (グルーパーボーイズ)
560=2尾=12号
 ★最大魚 アカアマダイ・全長
52.0cm/1.55kg 久保田 英(12号船)

(敬称略)
 

 ○…同大会では2009年と昨年釣れたアカアマダイがIGFA世界記録になっています。09年には1.70kg、11年は1.75kgが。深場での大物を相手に、電動リール、クッションゴムを使わないIGFAルールに則った記録。JGFAの記録は重量制で56㌘(2オンス)未満は同等のため、オールタックル部門でのタイ記録となっています。
★なお、第2戦は4月8日(日)、千葉県飯岡沖で一つテンヤのマダイを予定しています。

★大会に関しての問い合わせは↓
▼JGFA事務局  FAX:03-6280-3952
JGFA事務局

今は亡き服部名人のご冥福を祈り、海上で献花をする参加者たち
ストップフィッシング直前に釣ったこの1.45kg、50cmで、岡田名誉会長が服部名人杯、初優勝を飾りました。
おめでとうございます!
この日最大のアマダイ(1.55kg、52cm)を釣り上げて準優勝を果たした久保田英さん
終始スピニングタックルでトライしていたJGFAアンバサダーの村越正海さんは良型オニカサゴをゲット
優勝を飾った岡田名誉会長(中央)と左が2位の久保田さん。
右は3位の大宮さん。と10位までが表彰されました。
参加費の一部をマダイなどの稚魚放流基金にと岡田名誉会長から、後藤勇船主へ手渡された
みなさん、お疲れ様でした。26人が2隻に分乗して行われたアマダイ大会