12/11「服部名人杯・追悼カワハギ大会」結果レポート

JGFA名誉会員の服部善郎氏が病のため8月に82歳でこの世を去りましたが、すでに予定されていました服部名人杯沖釣りサーキットは「服部名人追悼大会」として実施しました。「沖釣りもIGFAルールで」という服部善郎名人の発案で始まったこのイベントも6年目。2月のアマダイ、5月のマダイ、9月のヒラメ大会に続き今回の第4戦が2011年の最終戦となりました。

★日時:2011年12月11日(日) 8:00出船 14:00沖上がり
★船宿:神奈川県三浦市小網代「丸十丸」 2隻出し
★参加者:45人(46人申し込みのうち当日1人キャンセル)
★天候:好天で終日ナギ。
★ルール:IGFAルールの規定により、ハリは2本まで。
★環境配慮:鉄オモリを支給して釣ってもらいました。
★検量対象:全長18cm以上、3尾(以内)の総重量。
★バッグリミット(持ち帰りのサイズ、尾数制限。釣る数の制限ではありません):全長18cm、20尾以内としました。(全長18cm以下や、20尾を超える尾数を釣った場合は、イケスに生かしておいて船宿側があとで、タグ&リリース(T&R)することにしました。丸十丸では今年すでに3000尾のカワハギをT&Rしており再捕も既に100尾近く報告されてきています。

【当日の概況】
 45人が参加したJGFA主催「服部名人杯沖釣りサーキット第4戦」。特大の〝メガ・ハギ〟が明暗を分けた。  女性会員や少女らの他に一般参加者を交え、和やかなムードで迎えた小網代湾。本部の丸十丸船上は2隻ともに満船状態。大会に先駆け港口で、今年8月に他界した服部釣り名人のご冥福を祈り全員が黙とう、海上に献花をして大会の口火が切られた。
 釣り場は航程10分の小網代沖一帯。A船(15号=小菅裕二船長)は、まずは小手調べと30㍍ダチの浅場を攻めた。徐々に深場へ移動して大物に照準を合わせる作戦だ。「水温が19.4度もあるよ。潮も澄んでいて条件は上々。きっと出るよ大物が」(船長)。小春日和の海上には正面に白銀の富士山がくっきりと姿を見せている。好天、ナギと絶好のコンディションに恵まれ、この朝の魚はルンルン気分で好反応を見せた。右舷トモでは5連発。ロケットスタートを切ったのは大田区の久保田英さん(47=医師)だった。「魚は1〜2㍍上の宙にいます」と、早くも食いダナをつかんだ様子。小刻みに竿先を叩いて食いを待つ戦法がハマったようだ。周囲の各所でも竿が立ち始めた。カワハギは活性が高く外道は少ない。とにかく数は出る。しかし、気になるのがサイズ。決め手となる大物の出が悪い。業を煮やして深場狙いに切り替えた船長は「昨年30㌢が出たポイント。昨日も29㌢が出た場所に船を着けるからね」。水深は40㍍を超す。やはりいた、大物が。左舷トモで飛び出したのは27㌢。直後に右舷胴の間でも同寸。続いて左舷胴の間で大歓声が上がった。実寸28㌢をマークしたのは小田原市の六郷雅弘さん(47=高校教員)だ。「カワハギ釣りは4回目。服部名人杯に出たくて練習しました」と六郷さん。タギングガンを持参して、小型はタグ&リリースに努めていた。
一方、B船(柳沢克彦船長)では幾分特大が多く、横浜市の片岡大治さん(41=会社員)が932㌘で優勝したのを始め上位3位までを独占した。
魚は幅広く遊泳していたが、期待のメガ・ハギの数は限られた。「大型は宙」の既成概念も日によって変化する。この日、大型は全般的に底近くで掛かり、深宙狙いは小型が目立った。
なお当日、参加者から集まった参加費の一部が、丸十丸を通して神奈川県栽培協会へカワハギ稚魚放流基金として寄付された。
(報告・写真提供:林悠二/スポニチ)(写真提供:伊達志織さん/マーメイドAC、岡田順三JGFA名誉会長)

◆優勝インタビュー 片岡大治さんの話  夢にも思っていなかった優勝にびっくり。20匹釣りましたが大物のタナは底スレスレでしたね。大型がたまたま3匹いただけです。ほんとラッキーでした。(カワハギ釣り歴2年)


○…親子3代で参加したのは、調布市の古宮正勝さん(44=公務員)一家。昨年の同大会で準優勝を果たした美祐加さん(11=小6)と姉の真弥加さん(15=中3)に加えて、おじいさんの武さん(69)も大物に挑んだ。真弥加さんが釣り上げたホウボウに、「ウーパールーパーみたい」と美祐加さん。目を細めながらオマツリほどきや餌のチェックに余念のないおじいさん。中でもトリプルヒットは、仲のいい一家のハイライトだった。


 ◆カワハギ大会成績◆(審査は3匹の重量、単位㌘)
  ①片岡大治 (個人会員) 932
  ②根岸伸之 (つり情報)906
  ③高山浩一 (マーメイドアングラーズC )902
  ④六郷雅弘 (立花学園高校FC)816
  ⑤多田真一 (横須賀市)804
  ⑥浅野和也 (OSフィッシングチーム) 770
  ⑦佐久間紀之(横浜市) 698
  ⑧古屋英之 (所沢市)666 
  ⑨若林 務 (レッドヘッダーズ) 662
  ⑩福永雄海 (横浜ビルフィッシュC) 636
               (敬称略)

【2012年の服部名人杯・沖釣りサーキット】
第1戦:1月15日(日)荒天の場合1月22日に順延。対象はアマダイ。平塚・庄三郎丸で開催。現在、参加者を募集中です。
 ▼JGFA事務局=電話03(6280)3950。
大会を前に小網代湾口で
服部名人の冥福をお祈り
して参加者全員で献花
好天に恵まれて魚の食いも上々。B船(3号=柳沢 船長)でも大型が出ました。アングラー:浅野和 也さん(OSフィッシングクラブ)
親子三代4人で参加した小宮正勝さん一家 。釣り好きの真弥加、美祐加姉妹とおじい さんの武さんも大健闘
30cmにもう一歩。28cmのメガ・ハギを釣った 六郷さんは「引きが強くて面白かった」とご 機嫌
カワハギの大型を狙って楽しんだ参加者たち。
女性やジュニアの参加もあった
3尾の重量で競われ932gで大会を制した片 岡大治さん(中央)、左は2位の根岸伸之 さん、右は3位の高山浩一さん